# プロダクトビジョン ## 🎯 システムの目的 **「作付け計画を起点とした農業経営データの一元管理」** このシステムは、年間の作付け計画を中心に、以下の3つの課題を解決する: 1. **申請書類の作成負担を減らす** - 水稲共済細目書(年2回: 2月・5月) - 中山間地域等直接支払交付金(年1回: 5月) - これらの申請に必要なデータを、作付け計画から自動生成 2. **実圃場と申請区画のずれを管理する** - 実際に作業する圃場(39筆)と、申請書上の区画(共済31区画、中山間71区画)が異なる - 実圃場と申請区画の紐づき関係(M:N)を明示的に管理 - 紐付けは半自動化するが、手動修正も可能にする 3. **将来の拡張を見据えた設計** - Phase 2: 栽培履歴(播種日、農薬・肥料の散布記録) - Phase 3: 資材計画(種苗・肥料・農薬の必要量計算) - Phase 4: 収穫管理・販売管理との連携 --- ## 👤 ユーザー像 **主要ユーザー(Sole User):** - 65歳の農家(元プログラマー、50歳まで従事) - ITリテラシー: 高い(自分でシステムを設計・実装できるレベル) - 経営規模: 39筆の圃場を管理 **利用デバイス:** - 🖥️ **PC**: 作付け計画の登録・編集、申請書のダウンロード(メイン操作) - 📱 **スマホ/タブレット**: 圃場での参照(品種確認、面積確認、将来的には栽培履歴) **利用シーズン:** - **11月~3月**: 作付け計画の策定・修正(前年度コピー→微調整) - **2月**: 水稲共済細目書の提出(1回目) - **5月**: 水稲共済細目書(2回目)+中山間交付金の申請 - **通年**: スマホでの現場参照 --- ## 📊 現状の課題とシステムによる解決 | 課題 | 現状(Before) | システム導入後(After) | |------|---------------|----------------------| | 申請書作成 | 紙の台帳から手作業で転記・集計 | ボタン1つでPDFダウンロード→印刷 | | 圃場と申請区画の対応 | Excelで手動管理、照合が大変 | 自動紐付け+UI上で視覚的に確認・修正 | | 前年度データの再利用 | 前年のExcelをコピー→手作業で修正 | 年度コピー機能で一括複製 | | 作物の変更履歴 | 紙のメモ、記憶頼み | 過去年度の作付け計画を参照可能 | | 現場での情報確認 | 家に戻って紙の台帳を確認 | スマホでその場で品種・面積を確認 | --- ## ✅ 成功の定義(KPI) **Phase 1(MVP)の成功指標:** 1. **申請書作成時間の短縮** - 水稲共済: 手作業2時間 → システム5分(96%削減) - 中山間: 手作業1時間 → システム3分(95%削減) 2. **データの正確性向上** - 転記ミスゼロ(自動集計のため) - 圃場と申請区画の対応ミスゼロ(UIで視覚的に確認) 3. **使いやすさ** - 作付け計画の登録・修正が、PCで10分以内に完了 - スマホでの圃場情報参照が、3タップ以内で完了 - PDFを印刷してそのまま提出できる品質(レイアウト調整不要) **Phase 2以降の展望:** - 栽培履歴の記録により、GAP認証の取得が可能に - 資材計画の自動化により、発注漏れ・過剰在庫を削減 - 収穫実績と計画の比較により、翌年の計画精度が向上 --- ## 🔐 非機能要件 **シンプルさ最優先:** - シングルユーザー(マルチテナント不要) - 認証は最小限(メール+パスワード) - 複雑な権限管理は不要 **レスポンシブ対応:** - PC: 作付け計画の編集、申請書ダウンロード - スマホ/タブレット: 参照メイン(将来的には簡易な記録入力も) **データの永続性:** - 最低5年分のデータを保持(補助金の監査対応) - バックアップ機能(CSV/Excelでのエクスポート) **パフォーマンス:** - 圃場一覧の表示: 1秒以内 - 申請書PDFの生成: 3秒以内 - スマホでの圃場詳細表示: 2秒以内 --- ## 🚫 やらないこと(Non-Goals) **Phase 1では以下は含めない:** - マルチユーザー対応(将来的にも不要の可能性高) - 地図上での圃場描画・編集(GeoJSON等は後回し) - 自動ジオコーディング(住所→座標変換は手動でOK) - リアルタイム同期(オフライン対応は不要) - モバイルアプリ(PWAで十分) --- ## 🎨 デザイン原則 1. **シンプル・イズ・ベスト** - 1画面1機能を徹底 - 複雑なUIコンポーネントは避ける(ドラッグ&ドロップ、カレンダーなど) 2. **情報の優先順位を明確に** - 最もよく使う情報を最も目立つ位置に - 圃場一覧では「名称」「作付け作物」「面積」を最優先表示 3. **エラーを起こしにくい設計** - 入力必須項目は最小限に - 選択式(ドロップダウン)を優先、自由入力は最小限 4. **スマホファースト(参照時)** - 文字サイズ: 最低16px - タップ領域: 最低44px×44px - 横スクロールは避ける 5. **既存データを尊重** - 役場データ(共済・中山間)の面積不整合は「そういうもの」として扱う - ユーザーの運用を変えさせない(紙の台帳と同じ感覚で使える) --- ## 📅 開発フェーズ **Phase 1(MVP): 2025年2月まで** - 作付け計画の登録・編集 - 申請書(水稲共済・中山間)のPDF出力 - 圃場一覧の参照(PC/スマホ) **Phase 2: 2025年3月~** - 栽培履歴の記録(播種日、農薬散布など) - 作業予定のカレンダー表示 **Phase 3: 2025年度中** - 資材計画(種苗・肥料・農薬の必要量計算) - 収穫記録 **Phase 4: 将来** - お米販売システムとの連携(API経由) - スマート農業機器との連携(センサーデータ取込)