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TODO管理機能仕様書案
作成日: 2026-04-09 対象プロジェクト:
keinasystem対象 Issue:akira/keinasystem#17位置づけ: 実装前ドラフト
1. 概要
繁忙期の作業を「どれから手を付けるか」の観点で整理するため、Redmine チケットライクな TODO 管理機能を追加する。
本機能は単なるメモではなく、以下の中間レイヤーとして位置付ける。
- 計画
- TODO
- 実績
将来的には、作付け計画を除く各種計画について、計画 -> TODO -> 実績 の流れに挟める構造を目指す。
ただし MVP では、まず TODO 管理の基本機能、対象圃場の管理、計画との紐づけ、完了時の実績連携導線を整備する。
2. 背景
現状は施肥計画、田植え計画、運搬計画などの個別機能はあるが、「今日やること」「今週先に処理すべきこと」を横断的に管理する仕組みがない。
そのため、繁忙期には以下の問題が起こりやすい。
- 作業の優先順位が頭の中や紙メモに依存する
- 計画の一部だけを先に実行したい場合に管理しづらい
- 実績入力までの間に「作業待ち」「着手中」の状態を置けない
- 将来追加される作業系機能を共通の入口で扱えない
TODO 管理を導入し、計画単位ではなく「実際に動く作業単位」で優先順位と進行状態を管理できるようにする。
3. 目的
3.1 目指す状態
- 未着手・進行中の作業を優先順で一覧できる
- TODO は計画に紐づくものと、独立したものの両方を扱える
- 計画に紐づく TODO では、計画全体ではなく一部圃場だけを対象にできる
- 完了時に、必要なものは実績系アプリへ連携できる
- 将来増える作業系アプリでも同じ TODO 基盤を使える
3.2 今回の対象
- Django 新規アプリ
apps/todos - Next.js 画面
frontend/src/app/todos - REST API
/api/todos/ - 計画画面からの TODO 生成導線
3.3 今回やらないこと
- 期日通知、リマインダー、メール通知
- 複数ユーザー割り当て
- コメント、添付ファイル
- 工数見積、実績時間記録
- 完全な汎用ワークフローエンジン化
4. 基本方針
4.1 TODO の位置づけ
TODO は「作業指示」兼「実行待ちキュー」として扱う。
- 計画は年間またはまとまり単位の設計情報
- TODO は実際に動く単位の作業
- 実績は実際に完了した事実
4.2 計画との関係
- 1 計画に対して複数 TODO を紐づけられる
- 1 TODO は複数計画を参照できる
- ただし TODO の実際の対象圃場は TODO 側で明示管理する
- 計画に含まれる圃場の一部だけを TODO 対象にすることを許可する
4.3 実績との関係
- TODO 完了時に、実績アプリを持つ作業は実績生成の入口にする
- ただし、すべての TODO が実績アプリを持つとは限らない
- 計画なし TODO、実績なし TODO も許容する
4.4 圃場グループの扱い
圃場グループは独立モデル化しない。
既存の Field.group_name を参照用の属性として扱うにとどめ、TODO の正式な対象管理は圃場単位で保持する。
理由:
- 現状のデータモデルに独立したグループモデルが存在しない
- TODO 完了後に履歴の再現性を保つには、最終的に対象圃場を確定保持した方が安全
5. 機能スコープ
5.1 IN
- TODO の作成、編集、削除
- ステータス管理
- 優先順位管理
- 圃場単位の対象紐づけ
- 作物、品種の補助的な分類紐づけ
- 計画との紐づけ
- 計画画面から TODO を生成
- 完了済み、キャンセル済みの表示切り替え
- 期日の強調表示
- 並び替え API
5.2 OUT
- 通知
- 担当者管理
- 承認フロー
- 複数段階ステータス
- 実績アプリ未実装領域の詳細実績入力 UI
6. 用語整理
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| TODO | 実際に着手・進行・完了する作業単位 |
| 計画リンク | TODO が参照する施肥計画、田植え計画など |
| 対象圃場 | その TODO で実際に作業対象となる圃場 |
| 実績連携 | TODO 完了時に各実績アプリへ情報を渡すこと |
7. データモデル方針
7.1 Todo
TODO 本体。
| フィールド | 型 | 必須 | 説明 |
|---|---|---|---|
| id | bigint | ✓ | PK |
| title | varchar(200) | ✓ | タイトル |
| description | text | 説明 | |
| status | enum | ✓ | todo / doing / done / canceled |
| priority | integer | ✓ | 小さいほど上位 |
| due_date | date | 期日 | |
| work_type | enum | ✓ | 作業種別 |
| reflect_to_record | boolean | ✓ | 完了時に実績連携するか |
| completed_at | datetime | 完了日時 | |
| canceled_at | datetime | キャンセル日時 | |
| created_at | datetime | ✓ | |
| updated_at | datetime | ✓ |
7.1.1 ステータス
todo: 未着手doing: 進行中done: 完了canceled: キャンセル
7.1.2 並び順
- 基本は FILO とする
- 新規作成時は最上位へ入る
- ユーザーが並び替えた後は
priorityを保存する - 完了、キャンセル済みも
priorityは保持する - 一覧のデフォルト表示は
todo / doingのみをpriority昇順で表示する
7.1.3 作業種別
作業種別は「計画に対応するもの」と「計画に対応しないもの」の両方を含める。
初期案:
general: 一般fertilization: 施肥rice_transplant: 田植えdelivery: 運搬levee_work: 畔塗pesticide: 防除other_recorded: 計画非紐づき実績系
補足:
- 実装時点で将来の全計画種別を確定できない場合は、MVP では現行アプリに対応する種別を先行定義する
generalはどれにも当てはまらない作業用に必須
7.2 TodoTargetField
TODO が実際に対象とする圃場。
| フィールド | 型 | 必須 | 説明 |
|---|---|---|---|
| id | bigint | ✓ | PK |
| todo | FK(Todo) | ✓ | CASCADE |
| field | FK(fields.Field) | ✓ | PROTECT |
| field_name_snapshot | varchar(100) | ✓ | 保存時点の圃場名 |
| group_name_snapshot | varchar(50) | 保存時点の group_name | |
| created_at | datetime | ✓ |
unique_together = ['todo', 'field']
方針:
- TODO の対象管理は最終的に圃場単位で保持する
- グループ、作物、品種から一括選択する UI は許可する
- ただし保存時は対象圃場へ展開して保持する
7.3 TodoCrop / TodoVariety
TODO の分類補助用。
| モデル | 役割 |
|---|---|
| TodoCrop | 作物ベースの目印、絞り込み、表示補助 |
| TodoVariety | 品種ベースの目印、絞り込み、表示補助 |
注意:
- 対象圃場の実体は
TodoTargetFieldを正とする CropやVarietyだけ紐づいていて圃場が 0 件の TODO は許可する- これにより、圃場未確定の準備作業も登録できる
7.4 TodoPlanLink
TODO と既存計画との紐づけ。
| フィールド | 型 | 必須 | 説明 |
|---|---|---|---|
| id | bigint | ✓ | PK |
| todo | FK(Todo) | ✓ | CASCADE |
| plan_type | enum | ✓ | 計画種別 |
| fertilization_plan | FK | 施肥計画 | |
| rice_transplant_plan | FK | 田植え計画 | |
| delivery_plan | FK | 運搬計画 | |
| levee_work_session | FK | 畔塗は計画というより実績寄りのため要検討 | |
| created_at | datetime | ✓ |
方針:
- 1 行に 1 種別のリンクだけを保持する
plan_typeに応じて対応する FK だけを埋める- MVP は汎用
GenericForeignKeyを使わず、明示 FK を優先する - 理由は API と serializer を単純に保ちやすいため
初期対象:
- 施肥計画
FertilizationPlan - 田植え計画
RiceTransplantPlan - 運搬計画
DeliveryPlan
補足:
- 作付け計画
Planは「年内の計画情報」であり、TODO 生成元としては必須ではない - 当面は Issue 回答に合わせ、
作付け計画以外のすべての計画を TODO の対象候補とする
7.5 TodoCompletionLink
完了時の実績連携先を記録する索引。
| フィールド | 型 | 必須 | 説明 |
|---|---|---|---|
| id | bigint | ✓ | PK |
| todo | OneToOne または FK | ✓ | TODO |
| record_type | enum | ✓ | 実績種別 |
| work_record | FK(workrecords.WorkRecord) | 共通索引 | |
| spreading_session | FK(fertilizer.SpreadingSession) | 施肥実績 | |
| rice_transplant_record_id | 将来 | 田植え実績 | |
| created_at | datetime | ✓ |
方針:
- 完了時に何へ連携したかを TODO 側から追えるようにする
- 実績アプリが未実装の種別は空でよい
- 将来の田植え実績導入時に拡張できる形にする
8. API 仕様案
8.1 一覧
GET /api/todos/
主な query:
status=todo,doinginclude_closed=true|falsework_type=...due=overdue|today|upcomingyear=2026
デフォルト:
include_closed=falsestatus=todo,doingpriority昇順
8.2 詳細取得
GET /api/todos/{id}/
返却内容:
- TODO 本体
- 対象圃場
- 作物、品種
- 計画リンク
- 完了連携状況
8.3 作成
POST /api/todos/
作成 payload 例:
{
"title": "西田エリアの追肥",
"description": "週内に先行実施",
"status": "todo",
"due_date": "2026-04-12",
"work_type": "fertilization",
"reflect_to_record": true,
"field_ids": [12, 18, 21],
"crop_ids": [1],
"variety_ids": [4],
"plan_links": [
{"plan_type": "fertilization", "plan_id": 8}
]
}
8.4 更新
PATCH /api/todos/{id}/
更新可能項目:
- タイトル
- 説明
- ステータス
- 期日
- 作業種別
- 実績連携フラグ
- 対象圃場
- 分類
- 計画リンク
8.5 削除
DELETE /api/todos/{id}/
ルール案:
- 連携済み実績がある TODO は物理削除ではなく制限をかける案を優先
- MVP ではまず
doneかつ実績連携済み TODO の削除可否を要確認とする
8.6 並び替え
PATCH /api/todos/reorder/
payload 例:
{
"items": [
{"id": 31, "priority": 10},
{"id": 27, "priority": 20},
{"id": 42, "priority": 30}
]
}
方針:
- 一括更新で保存する
- DnD が難しい場合も、矢印移動 UI から同 API を呼ぶ
8.7 計画から TODO 生成
POST /api/todos/from-plan/
payload 例:
{
"plan_type": "fertilization",
"plan_id": 8,
"title": "2026春肥の散布",
"field_ids": [12, 18],
"due_date": "2026-04-15",
"reflect_to_record": true
}
生成ルール:
- 既存計画をリンクする
field_ids未指定時は計画内の全圃場を初期対象にするwork_typeはplan_typeから自動補完する- タイトルは自動生成可能にする
8.8 完了処理
POST /api/todos/{id}/complete/
方針:
status=doneにする専用入口を用意するreflect_to_record=trueかつ対応実績アプリがある場合、関連画面へ遷移するための情報を返す- MVP で自動実績作成まで行うか、完了導線のみ返すかは実装時に選べるようにする
9. UI 仕様案
9.1 一覧画面 /todos
表示内容:
- 未着手、進行中 TODO を優先表示
- タイトル
- ステータス
- 期日
- 作業種別
- 対象圃場数
- 紐づき計画
操作:
- 新規作成
- ステータス変更
- 並び替え
- 完了済み、キャンセル済み表示切り替え
- 絞り込み
視覚表現:
- 期限超過は赤系
- 当日期限は強調
- 進行中は目立つバッジ表示
9.2 詳細画面 /todos/{id}
表示・編集項目:
- タイトル
- 説明
- ステータス
- 期日
- 作業種別
- 実績連携フラグ
- 対象圃場
- 分類作物、分類品種
- 計画リンク
下部表示:
- 実績連携先
- 完了日時
- 更新日時
9.3 作成導線
MVP では少なくとも以下の 2 導線を持つ。
- TODO 一覧から新規作成
- 計画詳細または一覧から TODO 生成
9.4 計画画面からの導線
対象候補:
- 施肥計画
- 田植え計画
- 運搬計画
ボタン例:
TODOを作成この計画からTODO生成
初期値:
- タイトル
- 作業種別
- 対象圃場候補
reflect_to_record
10. 実績連携の考え方
10.1 基本原則
- TODO は実績そのものではない
- ただし、実績入力の起点にはなる
- すべての TODO が実績へ行くわけではない
10.2 施肥
将来像:
- 施肥計画を作る
- TODO を生成する
- TODO を実施する
- 完了時に施肥実績へつなぐ
考え方:
- 従来の
施肥計画 -> 施肥実績に対し、間に TODO が入れるようにする - TODO 完了時は
SpreadingSession作成導線へつなぐ - 対象圃場は TODO の
TodoTargetFieldを初期値として渡す
10.3 田植え
田植え実績アプリは今後実装予定であるため、今回の TODO 側では以下を前提にする。
rice_transplant種別の TODO を持てる- 完了時に将来の田植え実績へ接続できるよう索引設計を残す
- MVP 時点では「完了済みだが実績アプリ未接続」の状態も許容する
10.4 実績アプリが無い作業
generalなど、実績アプリに紐づかない TODO を許容する- その場合は
status=doneのみで完了とする
11. バリデーション方針
doneに遷移したらcompleted_atを自動設定するcanceledに遷移したらcanceled_atを自動設定するtodoまたはdoingに戻した場合の日時取り扱いは要件次第だが、MVP ではクリアしない案を優先plan_linksに紐づく計画の年度と TODO の利用年度が必要なら将来追加するfield_idsが計画外圃場を含む場合はエラーにするreflect_to_record=trueでも、対応実績アプリが無い場合は保存を許可する
12. 実装方針
12.1 Backend
apps/todos/models.pyapps/todos/serializers.pyapps/todos/views.pyapps/todos/urls.pykeinasystem/settings.pyへ app 追加keinasystem/urls.pyへ/api/todos/追加
12.2 Frontend
frontend/src/app/todos/page.tsxfrontend/src/app/todos/[id]/page.tsxfrontend/src/app/todos/new/page.tsx- 必要に応じて
_components配下に分離 - ナビゲーションへ TODO 追加
12.3 実装順
- モデルと API の土台
- TODO 一覧と CRUD
- 並び替え
- 計画から TODO 生成
- 完了時の実績連携導線
13. テスト観点
- TODO を新規作成できる
- 対象圃場を複数紐づけできる
- 計画の一部圃場だけを対象にできる
- 完了済み、キャンセル済みの表示切り替えができる
- 並び替え後に順番が保持される
- 計画画面から TODO を生成できる
- 実績アプリ未接続の TODO でも完了できる
- 実績連携済み TODO の挙動が壊れない
14. 未確定事項
14.1 work_type enum の最終一覧
今回の回答で方針は見えたが、初回実装でどこまで列挙するかは確定していない。
候補:
- 一般
- 施肥
- 田植え
- 運搬
- 畔塗
- 防除
- 計画非紐づき実績系
14.2 完了時の自動生成レベル
MVP で以下のどこまでやるかは実装前に決める。
- A. 完了ステータス変更のみ
- B. 実績入力画面への導線生成
- C. TODO 情報を使った実績レコード仮生成
14.3 削除ポリシー
実績連携後の TODO をどう扱うか。
案:
- 物理削除禁止
- 論理削除
- 参照整合性チェック付き物理削除
14.4 年度の持ち方
TODO 本体に year を明示的に持つかは未確定。
持つメリット:
- 年度フィルタが簡単
- 実績や計画との一覧整合が取りやすい
持たないメリット:
- TODO を純粋な作業単位として保てる
MVP では年度を持たせる方が実用上は扱いやすい可能性が高い。
15. 提案する MVP 決定案
実装着手しやすさを優先し、MVP では以下を採用することを提案する。
- TODO は
yearを持つ - 対象管理は
TodoTargetFieldを正とする work_typeはgeneral / fertilization / rice_transplant / delivery / levee_work / pesticideを初期採用する- 計画リンクは明示 FK 方式で開始する
- 完了時はまず「実績入力画面への導線生成」を採用し、自動実績作成は後続検討とする
- 並び替えは API 先行、UI は DnD 優先、難しければ矢印移動で代替する